人工知能に関する話題が白熱していった大学の先輩の昭夫(A)と後輩の一郎(I)。その話の中心はディープラーニングだった。さらに、どんな話になっていくのか。今回は最後の後編だ。
車の自動運転
I「改めて、普通の機械学習とディープラーニングの違いを整理すると、どうなるでしょうか?」
A「機械学習は人間がすべて指示していかなければいけないのに対して、ディープラーニングは機械自らが自分で特徴を見つけ出していけるということ。これは大変な進化であり、人工知能を飛躍的に向上させることなんだ」
I「なるほど。ディープラーニングというのは凄いんですね」
A「今の人工知能ブームが起こったのは、このディープラーニングが生まれたからなんだよ」
I「ディープラーニングを使うことによって、人工知能はこれからどんなことができるようになるんですか?」
A「その用途で期待されているのは車の自動運転。でも、これは簡単なものではないはずだけど」
I「そうですよね。新交通システムでは運転手がいない自動運転もありますが、あの場合は決められたコースを走るのでそれも可能だと思います。しかし、車の場合は人が歩いたり他の車が走ったりするという複雑な状況の中で、自動で運転しなければなりませんよね。私なんか信じられない思いがしますけどね」(ページ2に続く)