人工知能(AI)の可能性について

 

すべての人工知能を研究している人たちにとっては、人間の知能を機械の上で実現するというのが、究極的な目的になっています。それが、研究する人たちの最大のモチベーションであり、そこに向かって一歩ずつ近づいているのは事実なのです。

人間の脳は電気回路

現在は、人工知能という言葉が一人歩きしているようで、あたかも人間とまったく同じように考えられる知能が機械上に存在するかのような謳(うた)い文句が、いろいろな製品に使われています。
たとえば、「AIを搭載した製品」や「AIを使ったシステム」……。
そんな言葉を耳にしたことは誰でも必ずあるでしょう。
しかし、人工知能が人間と同じように考えられるというわけではありません。まだまだ人工知能は発展途上であり、人間で言えば5歳の幼い子にもかなわない部分を多く抱えています。




どんなにビッグデータを駆使したとしても、まだ人間の知能ははるか上に行っていて、最新のソフトといえども、そこに到達することはできないのです。
それほどに、人間というのは自分が意識しないのにもかかわらず、様々なことを自律的にできる存在なのです。
そんな人間の脳の働きをコンピュータで再現しようとする研究がとても盛んになっています。
実は、人間の脳はあたかも電気回路のようになっています。たとえば、人間の脳の中には神経細胞が無数にあって、その中をしきりに電気信号が行ったり来たりしています。(ページ2に続く)



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人工知能に関する用語

〔IoT〕
Internet of Things(モノのインターネット)の略です。モノがインターネットに接続されることで、操作や制御を行なえる仕組みのこと。

〔アルゴリズム〕
問題を解決するための計算方法や手順のこと。

〔音声認識〕
人間が話している声をコンピュータに認識させて文字に変換する技術のことです。

〔画像認識〕
画像・動画から対象(文字や顔など)の特徴を認識して検出する技術のことです。

〔機械学習〕
膨大なデータをコンピュータに繰り返し学習させて特徴を見つけ出すことです。

〔自然言語処理〕
コンピュータに人間が使用している言葉を理解させる技術のことです。

〔シンギュラリティ〕
技術的特異点とも言われます。人工知能が人間の知能を上回る転換点のことです。未来学者のレイ・カーツワイル氏は、シンギュラリティが2045年に訪れると予測しています。

〔チャットボット〕
人工知能を生かした自動会話のプログラムのことです。

〔ディープラーニング〕
深層学習とも言います。機械学習の1つで、人間が指示を出さなくても人工知能が学習データの中で自ら特徴を見つけ出すことです。

〔ニューラルネットワーク〕
電気回路のような脳の仕組みをコンピュータで再現するネットワークのことです。

〔パターン認識〕
対象物のパターンを分析することによって、その意味を抽出することです。

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