通常のコンピュータは、必ずプログラムに沿って動いていきます。どんなコンピュータでも、その原則は変わりません。そのプログラムは、人間によって作られています。つまりは、人間が実際に作ったプログラムがないと、コンピュータはその先に動いていけないわけです。しかし、機械学習はちょっと違います。
自ら答えを導き出す
機械学習とは何でしょうか。
プログラムを人間が実際に作っていなくても、今までのデータを生かして機械が自ら学びながら作動していくのが機械学習の特徴です。
しかし、コンピュータはいきなり自分で動けているわけではありません。その過程では、人間がコンピュータに教えていかなければならないのです。
たとえば、「Zというデータを入力したときには答えはYになる」という実例を、たくさん機械に覚えさせるのです。そのデータをどんどん機械に与えていくと、今度は機械のほうが人間の作ったプログラムに頼らずとも、自ら答えを導き出そうとします。その典型例がディープラーニング(深層学習)です。
ただし、どういうデータのときにどういう答えになるかということを、人間の側からはうかがうことができません。それは機械が自主的に行なっていることであり、人間の指示を受けていないからです。(ページ2に続く)